日本国内のRAS閉鎖循環式陸上養殖施設の内部。円形水槽を泳ぐアトランティックサーモンと水質を確認する技術者
INDUSTRY REPORT 2026

陸上養殖の現在地を読み解く
RAS閉鎖循環式ビジネスの現況レポート

国内市場は2030年に向けて約11倍への拡大が予測され、届出件数も毎年増加を続ける陸上養殖。市場・技術・プレイヤー・制度の全体像を、業界に関心を持つビジネスユニットへ向けて報告します。

約11倍 国内市場の成長予測(2030年に向けて)
808件 陸上養殖の届出件数(2026年1月1日時点)
6,907トン 2024年度の陸上養殖出荷数量

このサイトについて

「陸上養殖インサイト」は、RAS(Recirculating Aquaculture System=閉鎖循環式陸上養殖システム)を中心とする陸上養殖業界の現況を、公知の統計・市場調査・企業発表に基づいて整理し報告する業界情報サイトです。水産会社・総合商社・食品メーカー・エンジニアリング企業・金融機関・自治体など、この業界に関心を持つビジネスユニットを読者として想定しています。

陸上養殖は、海に依存せず陸上の水槽で魚介類を育てる生産方式です。天然水産資源の減少、海面養殖の適地不足、世界的なサーモン需要の高まりを背景に、国内では2023年4月の届出制度開始以降、参入が加速しています。届出件数は2026年1月1日時点で808件に達し、国内市場は2030年に向けて約11倍へ拡大するとの予測も示されています。

一方で、大規模RASは初期投資が数十億〜数百億円に及び、電力コストや飼育技術の難度など、事業として乗り越えるべき課題も明確になりつつあります。本サイトでは、期待と課題の両面から陸上養殖ビジネスの実像をお伝えします。

  • 市場の定点観測:市場規模予測、届出件数、出荷数量など公知データを整理して報告します。
  • 技術の平易な解説:RAS閉鎖循環式の水処理工程や設備構成を、専門外の方にも分かるよう解説します。
  • プレイヤー動向:Proximar Seafood、FRDジャパン、ピュアサーモンジャパンなど主要企業の動きを追います。
  • 制度と収益性:届出制度・政策支援と、コスト構造・黒字化への論点を客観的に整理します。

業界最新ニュース

  • 2026.05

    三重県津市で世界最大級のアトランティックサーモン陸上養殖施設の建設進む

    ピュアサーモンジャパンが三重県津市で建設を進める大規模RAS施設は、総事業費約700億円とも報じられる世界最大級のプロジェクト。2027年末頃からの出荷開始を目指し工事が進行しています。

  • 2026.02

    FRDジャパン、千葉県富津市の商業プラント「富津ファーム」で本格生産へ

    三井物産などが出資するFRDジャパンは、独自の閉鎖循環式(バイオフィルター活用型RAS)によるサーモントラウト商業プラントの引き渡しが進み、本格的な生産活動を開始しました。

  • 2026.01

    陸上養殖の届出件数が808件に到達、制度開始以降の増加続く

    2026年1月1日時点の陸上養殖届出件数は808件となり、2023年4月の届出制度開始以降、右肩上がりの増加が続いています。2024年度の陸上養殖出荷数量は6,907トンに達しました。

  • 2025.12

    2026年の国産養殖サーモン生産量、前年比約1割増で過去最多更新の見通し

    2026年の国内養殖サーモン生産は過去最多だった前年からさらに約1割増える見込みと報じられました。日本サーモンファーム(青森県深浦町)は3,500トン、ニッスイ系は3,400トンの出荷を計画しています。

  • 2025.11

    Proximar Seafood、2025年の「Fuji Atlantic Salmon」出荷が約1,338トンに

    静岡県小山町でアトランティックサーモンを陸上養殖するProximar Seafoodは、2025年通年で約1,338トンを国内市場へ供給。2026年は3,500〜4,000トンへの増産を見込んでいます。

  • 2025.09

    国内サーモン養殖、海面・陸上の双方で拡大が加速と報道

    日本経済新聞は、国内のサーモン養殖が海面・陸上の両面で拡大し、世界最大級の陸上施設稼働に向けた動きが進んでいると報道。異業種からの陸上養殖参入も相次いでいます。

  • 2025.07

    国内陸上養殖市場、2030年に向けて約11倍への拡大予測

    市場調査各社は、RAS閉鎖循環式を中心とする国内陸上養殖市場が2030年に向けて約11倍に拡大すると予測。大型プラントの相次ぐ稼働と魚価上昇が成長を後押しするとみられています。

業界応援パートナー募集

陸上養殖・水産関連の協力企業を募集しています

陸上養殖インサイトでは、RASプラント・水処理設備・飼料・水質モニタリング・水産流通領域の協力企業を募集しています。立ち上げ初期につき、先着3社限定でご案内中です。

主要トピック

大規模な屋内陸上養殖プラントに並ぶ円形水槽群と作業員
TOPIC 01

市場動向と規模

2030年に約11倍と予測される国内市場。届出件数・出荷数量の推移と成長ドライバーを整理します。

詳しく見る
RAS閉鎖循環式の水処理設備。バイオフィルターや配管を点検する技術者
TOPIC 02

RAS閉鎖循環式の仕組み

物理ろ過から生物ろ過、殺菌、酸素供給まで。閉鎖循環式の水処理工程と設備構成を解説します。

詳しく見る
屋内養殖水槽の観察窓越しに見えるアトランティックサーモンの群れ
TOPIC 03

対象魚種と事業戦略

サーモン、バナメイエビ、サバ、ウナギなど。魚種ごとの適性と選定の判断軸を比較します。

詳しく見る
山を背にした日本の大規模陸上養殖施設の外観と貯水タンク
TOPIC 04

主要プレイヤーと参入動向

Proximar、FRDジャパン、ピュアサーモンジャパンなど大型プロジェクトと異業種参入の動きを追います。

詳しく見る
陸上養殖プラントの管理室で水質ダッシュボードを監視するスタッフ
TOPIC 05

コスト構造と収益性

初期投資は数十億〜数百億円。電力・飼料などのコスト構造と黒字化への論点を整理します。

詳しく見る
屋内養殖施設を視察するヘルメット姿の検査担当者たち
TOPIC 06

制度・届出と政策支援

2023年4月に始まった届出制度の概要と件数推移、補助金など政策支援の現況を解説します。

詳しく見る
屋根に太陽光パネルを備えた陸上養殖施設と緑の田園風景
TOPIC 07

サステナビリティとESG

海洋環境負荷の低減と電力消費の課題。ESG投資・認証制度との関係から陸上養殖を捉えます。

詳しく見る
自動給餌アームを備えた次世代型陸上養殖施設とタブレットを持つ技術者
TOPIC 08

課題と将来展望

黒字化への壁、電力・人材の課題、スマート養殖の進展。2030年に向けたロードマップを描きます。

詳しく見る